【そもそも株式投資ってなに?】「株式会社」について学んでみる

株の基礎知識

そもそも、「株式投資」ってなにをすることなのでしょうか。

「株を買うこと」?

確かにその通りですが、もう少し踏み込んで「正確」に覚えてみることにしましょう。

ここに、「株式会社おばちゃん」という会社があるとします。

「株式会社おばちゃん」は、会社の成長のために新しい商品を開発したり、そのための機械を購入したり、または従業員を雇ったりするために多くのお金が必要となるのですが、そのとき、「借金」をしてその資金を調達しようとすると、そこには「返済」、つまり借りたお金は返さなければいけないという責任が発生します。

会社の経営が上手く行って、無事に借りたお金を返すことができればなんの問題もないのですが、しかし、会社の経営がすんなり上手くいくとは限りません。

そこで、「株式会社おばちゃん」は、資金調達の方法として「借金」という形は止めにして、もう一つの資金調達の方法「株式発行」という方法を選ぶことにしました。

この「株式発行」という形は、会社側が「株」という、超大雑把な言い換えをするとお金の代わりになるものを発行して(これを「証券」と呼びます)投資家に買ってもらうことで資金を調達しようという方法です。

このとき重要なのは、「借金」という資金調達方法では「借りたお金を返さなければいけない」という責任が「株式会社おばちゃん」の側に発生してしまいますが、この「株式発行」という手段でお金を調達した場合は、「返済の義務が発生しない」というところです。

あれ?

でも「投資家」から「株」を買ってもらうことでお金を集めているんでしょ?

お金を集めたのに返さなくてもいいの?

そうなんです。

いいんです。

投資家さんは、「株を買う」ということで企業を応援したいという意思表示をすることになりますので、株を買うということは「あなたの会社を応援したいから株を買います。このお金はかえさなくていいですよ。」という応援メッセージを贈ることになるんです。これを「出資」といい、株を買うことで会社に出資することを株式投資の世界では「投資する」という言い方をすることが多いので、ほとんどの方が「投資する」と言っています。

簡単に図にすると下のようなことです。

このように、「借金という方法で事業資金を調達するのではなく、株式発行という形で事業資金を集めて会社の運営を行う企業のことを「株式会社」といいます。

そして、そんな企業を応援したいと思い、その株を購入した投資家さんのこと「株主」と呼びます。

もちろん、投資家さんはなにも見返りがなく、ただ「応援するだけ」では「よし、株を買うことで株主になってあの会社を応援しよう」という気持ちにはなりにくいでしょうから、会社側は応援してくれた(投資してくれた)見返りに、いろいろな特典を用意してくれています。

その代表的なものが下に書く4点ほどの特典になります。

①議決権:難しい言葉ですが、株主になると(つまり、この会社を応援したい!と思ってその会社に投資して株を買うと)株主さんは企業の経営に参加する権利を持つことになりますので、例えば「株式会社おばちゃん」が「株式会社おばちゃんの社長を交代したい」などの、会社にとって超重要なものごとを決める集まり「株主総会」に参加して、「賛成・反対」の意思表示をできる権利を持つということです。もちろん、持っている株の株数に応じてその影響力は決まっていますから、1株だけもっている株主さんと、その会社が発効している株式の数十パーセントをもっている株主さんでは「賛成・反対」に対する影響力は違ってきますが、ともあれ、重要な物事を決める場において「賛成・反対」という声を上げる権利を持つということです。

②剰余金配当請求権(じょうよきんはいとうせいきゅうけん):これも難しい言葉ですね。こういう言葉が続出するので僕も最初は心折れました。簡単にみていきましょう。上に書きましたように、株主さんは「それなりの特典がないと応援する気にはなかなかなれない」という思いがありますので、「それならば」ということで会社は「会社が儲かったら、買ってくれた株の数に応じて配当金を出しますよ。」という特典を用意するのですが、それを「請求する権利」のことを「剰余金配当請求権」といいます。つまり、「儲かったらその分の分け前ちょうだいね」ということです。これは大抵の場合、企業側が証券会社を通じて勝手に口座に振り込んでくれますので、特別になにか手続きが必要になるわけではりません。楽でいいですね。

③残余財産分配請求権(ざんよざいさんぶんぱいせいきゅうけん):もういや。なんでこんなに難しい言葉だらけなんでしょう・・・。これも紐解いて見ていきましょう。これは簡単に言うと「会社が解散したとき(会社の解散とは、会社の事業を止めることです。株式会社おばちゃんを店じまいすることです)綺麗に精算して、もしお金が残ったら、残った財産を分配してね」ということです。会社側からするとお尻の毛まで抜かれてしまう感覚でしょうが、「まぁ会社を始めるときに応援してもらったのだから、最後くらいは綺麗さっぱり株主さんのために尽くそう」といったところでしょうか。もちろん、精算してもまだマイナスの場合は、残余財産は分配してもらえません。

④株主優待:これはよく耳にする言葉ではないでしょうか。内容としては文字通り「株主さんを優待します」というこで、例えば自社製品を贈ったり、自社施設を無料で利用できる優待券を贈ったりなど、お金とは別で会社側が用意してくれる特典となります。「配当金」は会社の会計上で利益がでないと配当金は出ませんが、株主優待はそれとは関係なくもらえることが多いです。

おっと、少し長くなっておりますね。

まだまだ細かなところは書ききれておりませんが、だいたいこんな感じで覚えておけば差し支えありませんので問題ないと思います。

細かな部分の書ききれていない部分に関しましては、また機会を見つけて違う記事にて書いてみたいと思います。

ご精読ありがとうございました(*^^*)

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わかば

わかば

美味しい食事とお酒をこよなく愛する投資家の卵です。 愛する妻と息子と過ごす時間が何よりの宝物。 趣味は食べ歩きと読書。 大の日本酒党で、焼き鳥とお酒さえあればたいがい機嫌が良いです。

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