【ショートカバー・投資で出会う言葉】ショートカバーってなーに?

投資で出会う言葉

◆ショートカバーとは

ショートカバーとは、例えば「FX(外国為替証拠金取引)」や「CFD」「信用取引」などの「売り」から入れる取引において、つまり、株価等が騰がった時にだけ利益がでる「現物取引」ではなく、株価等が下がった時でも利益が出るシステムにおいて取引している場合において、「よし、今からは下がると思うのでショート(売りですね)でエントリーするぞ!(つまり、株等を”売る”という状態から取引を開始すること)」と思った人がいたとします。

この人は「売り」から取引を開始したわけですから、株価が下がってくれることを期待しております。

果たして、取引を始めて間もなくは見立て通りに株価が下がっていき順調に利益が伸びておりましが、とある瞬間に株価が反転、一気に上昇し始めてしまい、自分がエントリーしたポイント、つまり、「売り」から取引を開始した時点での価格を超えて上昇していきました。

ここで少しだけ「売り」のシステムをざっくりと確認しておきましょう。

「売り」から入るということは、単純に「その売りたい株をもっていなければ売れないんじゃない?」と思ってしまいますが、例えば「信用取引」という取引形態におきましては、「自分が所有していない、つまり買って持っていない株でも、取引きしている証券会社などから借りて、または借りた体にして取引できる。」というシステムが組まれておりますので、自分が過去に買ったことが無い株でも「売る」ことが出来るんですね。

また「CFD」などは「差金決済」といって、現物、つまり対象とする株や外貨、金や銀などのコモディティと呼ばれる商品「そのもの」を売買することなく、全て「買った体」「売った体」にしてその差額だけをやり取りするので、ここでも「株を買ったといっても実際に株券が手元に来るわけではなく、また、株を売ったといっても、実際に株券そのものを持っていなくても売った体にして取引できる」というシステムなんですね。

で、「売った」ということは、たとえ「売った体」としても、実際に自分自身が買ったことが無く手元にあるはずのない株券を市場で売ったという状況になることには変わりませんので、この「売り」から入った取引を手仕舞う、つまり決済するためには、架空の売った株をどこかで「買い戻さなければいけない」ということになるんですね。

だって、今市場にはあなたが売った架空の株がひとつ浮いた状態になっているので、正規の流通量からひとつだけはみ出してしまうからです。(この正規の流通量で取引している場所を”現物取引”、架空の場所でやり取りしている場所を”信用取引”や”CFDトレード”と思っていただいても大局は見誤りません)

で、上に書いた「買い戻さなければ正規の流通量の場所であなたが架空の株を売った分だけはみ出してしまう」という状態を解消しなければならず、その時は今度は「架空の株を売ったのだから、それを回収しなければいけない。つまり、今度はその自分で売った架空の株を買い戻さなければいけない」というアクションが必要となります。

このとき、最初に自分が「売り」で入ったポイントより株価が高くなっていた場合は、その分だけ損失がでますよね。だって自分がエントリーしたポイントより高い価格で株を買い戻すわけですから。

で、こうした人が沢山いて、どんどんと「自分がエントリーしたポイントより高い価格で買い戻していく動き」が続くと、必然、株価は騰がっていくわけですね。だって人気がある株のごとくたくさん買われているという状態になるんですから。

このように、架空の売った株を手仕舞うために仕方なく買い戻していく動きが集中して株価が騰がっていく様を「ショートカバー」といいます。

言葉としては「架空の売った株を買い戻すための動き。」として捉えておけば問題ないと思います。

以上です(*^^*)

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わかば

わかば

美味しい食事とお酒をこよなく愛する投資家の卵です。 愛する妻と息子と過ごす時間が何よりの宝物。 趣味は食べ歩きと読書。 大の日本酒党で、焼き鳥とお酒さえあればたいがい機嫌が良いです。

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